九谷の土で作る真っ白ですべすべの器。
HANASAKA by 谷口製土所
土を作るのは粘土屋さん。 その土で器を創るのは陶芸家や作家さん。
では、陶芸家でも作家さんでもなく、「粘土屋さん」が器を創ったなら、それはいったいどんなものになるのでしょう?
HANASAKA 九谷焼坏土 谷口製土所
代々、質の高い九谷焼づくりに欠かせない「花坂陶石」を使った磁器土を製造してきた谷口製土所。
粘土屋は、土の個性に通じています。粘土屋は、土の活かし方を知っています。
そんな私たちが粘土から発想したテーブルウェアブランドをつくりました。
九谷焼の粘土屋だからできることがあります。
地域に良質な土がある。
だからその地域に焼き物がある。九谷焼もそうです。
石川県小松市花坂町。
ここで「花坂陶石」という土がとれました。約200年前の話です。
加賀の都が九谷焼の産地となったのも”花坂陶石”の発見に端を発します。
もちろん、九谷焼と言えば絵付けです。先人達が築き上げてきた坏土があり、
釉薬があり、成型技術があり、上絵技術があってこその伝統工芸です。
それでも、粘土あっての焼き物ではないか、というのが私たちの言いぶんです。
粘土屋は、土の個性に通じています。粘土屋は、土の活かし方を知っています。
そんな粘土屋が九谷焼を作ったらどうなるか。
九谷焼の陶磁器ブランドを作ったらどうなるだろう。
粘土屋は夢想します。
その答えのひとつが、この" Blanc "シリーズ。 『光に透ける土を使って。薄く、軽く、滑らかに。』 光を通す磁器の白さと薄さ、
施釉しないマットな表情。 ろくろで挽いた緻密な手触り。たしかに素晴らしいお猪口です。
…でも、上絵はどこにもありません。
側面に水影のかすかに揺れるその様を、これから描く九谷焼です。
" Blanc " は仏語で『空白』。 粋な時間をお過ごしください。
独特のしっとりマットな肌は、照明やフラッシュを反射しにくく、盛り付けたお料理の色彩がくすんだり、載せた飾りや小物が写真の中で退色したりはしません。
ソースでお祝いの言葉を書けば、一幅の鮮やかなメッセージになります。
指輪とお花を載せれば、それが静物画になります。
絵はなく、絵が色褪せることもない。
心の原色を描くために生まれた" Canvas "です。
うつわの大事な役目として、日常を楽しむことがあります。
いくらかわいい絵付きのマグでも、厚ぼったくて、重くて、あんまりテカテカしているとちょっと興ざめするもの。
使っているうちに愛着もなくなって、それでもなんとなく使い続けてしまう…
『そんな「なんとなく」「何気ない」はずの日常が、もっと楽しくなるマグを作ろう』
『光の透ける磁器土を使って。薄く、軽く、滑らかに。』
そうして、「ワクワクするようなマグカップ」のレシピができました。
ひとつひとつロクロで引いた滑らかな表面に、滑らかだから「指にとまって見える」ほど鮮やかな蝶。
『バタフライマグ』は、いたずら好きな粘土屋さんのマグカップなんです。
HANASAKA/ハナサカ(Roots of Kutani)
谷口製土所
九谷焼をバックグラウンドに持った、石川県は小松市の
谷口製土所の職人による陶器のテーブルウェアブランドです。
九谷焼の素材となる"花坂陶石"から磁器土を
作り続けて六十数年。
色絵が主流の九谷焼であえて無地の九谷を提供することが、
九谷焼の「粘土屋」矜持です。
土から発想した九谷焼ブランドを立ち上げたい。
真っ白な九谷焼を見て驚く人の顔が見たい。
新しい九谷焼でワクワクする心を届けたい。
それが、HANASAKAの心意気です。